Google 広告の平均クリック率って何だっけ?
24.02.23
Google 広告の平均クリック率をご存じですか?
この質問をするときは大抵、自分たちの運用している広告のCTRに自信があるときに話す営業の前振りみたいなものですが、そもそもGoogle 広告の平均クリック率って何でしょうか?
多くの広告運用者は自分たちが運用しているCTRをベンチマークとして扱っていきたいものですが、実は平均クリック率は多くの場合業界によって異なり、高いか低いかどうかというのは非常にわかりづらい指標の一つです。
例えばワードストリームのベンチマークリストによると一番低い、CTRの業界は弁護士関係(4.76%)なのに対して、一番高い指標は、アート&エンターテインメント(11.78%)とあり、業界によって全く異なることが表れています。
イメージとしては、弁護士関係って硬いイメージがあるのに対して、エンタメ業界は目に留まりやすく最近話題のドラマの広告などがあるとクリックしやすいといったところでしょうか。
要するに、CTRが高い低いというのは詳しく言えば業界によって異なり、しっかりと認識しないと齟齬が生まれ、問題が発生しやすいです。
というか、後で説明しますが、実はCTRが高いと悪いことが起きることもあります。
よって本記事では、そういった問題が起きないように改めてCTRという指標の重要性とCTRを向上させていく方法を探っていきたいと思います。
初心者向けの解説にはなりますが改めてCTRは何かを説明します。
クリックスルーレート(CTR)は一般に、クリック数とインプレッション数の比率です。
したがってGoogle 広告では広告が表示されるとインプレッションが発生し、広告を閲覧しているユーザーが広告をクリックするとクリックが発生します。
CTRは広告を見たユーザーのうち、広告のリンク先(ランディングページ、アプリストア、リードフォームなど)をクリックした人の割合ということになります。
Google広告の指標の中でも特に重要視されている指標の一つですが、なぜここまで運用者は目をギラつかせてみる必要があるのでしょうか?
CTRが高いと品質スコアに少なからず影響を与え向上させる傾向があるのが一つ理由としてあります。
しかし、それよりも重要なのは、CPCまたはPPCとの関係性です。
基本的にグーグル広告ではクリックごとに料金を支払う必要があるため、例えばCPCが高くCTRが高い状態だと、予想よりも予算を使いすぎてしまい、検索広告がこれ以上出せないみたいなことが起こりえます。
つまり、CTRは他の指標と合わせてみていく必要がある指標の一つというのを認識することが大前提です。
基本的にはCTRがよいというのは、喜ばしいことだとは思います。
なぜなら、Google 広告のクリック率が高いことは、広告がターゲットにとって魅力的という証拠の一つとして表れているからです。
しかし、Google 広告の仕組みは奥深く、さらに深いメリットの一つがあります。それはアルゴリズムとCTRとの関係性です。
例えば、CTRが高いということはアルゴリズム的にはどのような評価としてとらえられているでしょうか?
要するにアルゴリズム的には指標が高いことはいいことか悪いことかという話です。
答えを言ってしまいますが、CTRが高いということはGoogle 広告にとってその広告が価値があるという評価です。
つまり、高品質な広告には高い順位の掲載場所を与えます。これがつまり品質スコアが上がるということであり、最終的に学習が進むとCPCが下がっていき、クリックあたりのコストを低く抑えてくれます。
なぜこのように学習していくのかといえば、Google 広告は誰も広告をクリックしなければそもそも収益を上げられないため、成功する可能性が最も高い広告を優先していくからです。
クリック課金型の場合、広告がクリックされるたびに料金が発生します。
そして、CTRが高い場合注意が必要なのはCVRです。
クリックされたからと言って必ずしもCVにつながることはないことは改めて認識しておくべき注意点です。
したがってCVRが低い場合、投資収益につながらないクリックに対して料金を支払っているためCTRが高い状態は悪いことがあります。
CTRが高くCPCも高い、そしてCVRが高いこのようなときの場合大抵は、そもそもデータを集められるような状況ではありません。
なぜなら、CPCが高すぎてこれ以上クリックを稼ぐことができず、目標となるクリック数(グーグルが機械学習のために必要なクリック数)を稼ぐことができず、CVにもならないため、有益な機械学習を推し進められません。
この時に必要なもう一つの要素は検索キーワードということになります。
キーワードによっては高額な費用が掛かるため、例えばクリック数が高くCVにつながっていたとしても投資収益率が得られません。したがって理想的な運用に近づけるためには、CTRを下げたとしても、こういった観点からキーワードを除外したり、入札単価の調整を行っていくことになるわけです。
ここで改めてにはなりますが、Google 広告の適切なCTRとは何でしょうか?先ほどのリストを見ればになりますが平均のCTRは大体4~6%ほどになります。したがってその上というのが高いCTRということになるでしょうか?
旅行、自動車、不動産である場合はもしかしたら10~12%程を目指したいところでしょうか?
と考えたいところですが、CVRやCPCなどの兼ね合いなどを取り入れて考えることが重要です。
平均値を業界のCTRとみるのは楽ですが、そんなに単純な話ではないです。
多くの指標が絡み合っており、特にキーワードごとのCTRなど非常に複雑です。
よって本記事で改めて、CTRという指標と他指標との関係性などを今後考えることが重要というのが伝われば幸いです。
次回は上記のCTRの話を踏まえて、Google 広告のクリック率を向上させる方法を探っていきますのでお楽しみに!